Excel関数の世界へようこそ

このブログは私が在職中に業務の改善で考えたExcel関数を思い出しながら解説するブログです。マイペースでぼちぼちやります。市販の解説本やヘルプには載っていないテクニックも使用します。狭くて深い領域で、一部の人しか参考にならないかもしれませんが、他に応用できる事もあると思います。

一度投稿した記事は、後で誤りを訂正したり、分かりやすく直す事があるかもしれません。

<このプログの関数で出来る事>
・Excel関数で減価償却費をリアルタイムに高速計算する
 現有固定資産データから今後の減価償却費と簿価を計算
 設備投資予算から今後の減価償却費と簿価を計算
 

・減価償却費を減らす為の不要となったサービス用固定資産判定

上記2項をマスターすると、将来の減価償却費と廃却による特別損失のシュミレーションが出来ます。

ご意見、ご希望をお寄せ下さい。メールはelpinojp-bg()yahoo.co.jp宛に、()を@に変更してお送り下さい。

2012年5月23日水曜日

1-④Excel による簿価の計算解説

1.フローチャートと計算の仕組み解説
こんな簡単な処理で出来るのか?と思われるかもしれませんが、ある月の簿価を求めるのに必要な処理は三つです。

①使用開始年月と求める月が同じ時
使用開始の月から償却が始まりますから、取得価額からひと月分の償却費を引いたのがその月の簿価となります。



②その他(使用開始年月より後)
前月の簿価から今月の償却費を引いたのが今月の簿価になります。
前月簿価はExcelは既に計算していますので、結果を利用することが出来ます。(循環にはなりません)


③使用開始年月より前の月
②と同じ処理ですが、前月の簿価はゼロで、今月の償却費もゼロですから0-0=0となります。










2.実際の関数の解説
N5セルの式
=IF($B5=N$4,$D5-N6,M5-N6)

これを分解して考えます
=IF($B5=N$4            ,$D5-N6,            M5-N6)
もし検収時期(正確には     投資金額(取得価額)    そうでなければ
使用開始時期)と求める     -今月(この場合      前月(ダミーでブランク)簿価-償却費
月(この場合は1月)が同じ   は1月)の償却費       最初の月はM列がダミー
だったら                                 でブランクにする必要が
あります

N5セルを右側にずっとコピーしたので、O5セルの式は以下の様になります
=IF($B5=O$4,$D5-O6,N5-O6)

これも同上に分解して考えると
=IF($B5=O$4            ,$D5-O6,             N5-O6)
もし検収時期(正確には     投資金額(取得価額)    そうでなければ

使用開始時期)と求める     -今月(この場合       前月(1月)簿価-償却費
月(この場合は2月)が同じ   は2月)の償却費       最初の月はM列がダミー
だったら                                 でブランクにする必要が
あります

この様に、$マークの付いた後の絶対アドレスはコピーしても変化しないが、$マークの無い相対アドレスはコピーした方向に+1ずつ足されて変化する事で、求める月と前月が順番に足されて自動的に変化します。この様に、絶対アドレスと相対アドレスをうまく使う事で、一箇所だけ式を作りコピーする事で、あっという間に何年分でも式が出来てしまいます。

では、次回は減価償却費の計算にいきます。

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